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December 2023

December 26, 2023

『魯迅評論集』

この本は1980-1981年頃に名大生協で買ったようです。最初のほうの評論は文体が鼻に付くが若さゆえか、訳者のせいかわからない。文学史的な話はけっこうおもしろかった。

書名:魯迅評論集
著者:魯迅
編訳者:竹内好
出版:岩波文庫(1981年9月第1刷)

《目次》

はじめに

【第一部】

『墓』の後に記す (1926年)

【第二部】

花なきバラ (1926年)

花なきバラの二 (1926年)

忘却のための記念 (1933年)

深夜に記す (1936年)

【第三部】

随感録 抄 (1919年)

「フェアプレイ」はまだ早い (1925年)

どう書くか―夜記の一— (1927年)

小雑感 (1927年)

半夏小集 (1936年)

徐懋庸(シューマオユン)に答え、あわせて抗日統一戦線の問題について (1936年)

 (1936年)

【第四部】

ノラは家出してからどうなったか (1923年)

革命時代の文学 (1927年)

魏晋の気風および文章と薬および酒の関係 (1927年)

上海文芸の一瞥 (1931年)

【第五部】

私は人をだましたい (1936年)

訳註
解説(竹内好)
竹内好訳『魯迅評論集』について(飯倉照平)

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December 20, 2023

小熊英二『日本社会のしくみ』

HMVネット購入。2023年2月7日注文。

書名:日本社会のしくみ 雇用・教育・福祉の歴史社会学
著者:小熊英二
出版:講談社現代新書(2019年7月第1刷)

《目次》

序章

//日本社会の構成原理/「しくみ」について/先行研究と方法/

第1章 日本社会の「3つの生き方」

第1章の要点
*日本社会は、「大企業型」「地元型」「残余型」の三つの類型によってできている。
*その比率は、「大企業型」が26%、「地元型」が36%、「残余型」が38%と推定される。
*非正規雇用は増えているが、正社員はさほど減少していない。
*非正規雇用の増加分は、「地元型」に多い自営業の減少によるところが大きい。
*90年代に、日本社会の構造変動があった。
*「大企業型」にみられる日本型雇用のあり方が、全体の構造を規定している。

/「昭和の人生すごろく」/「大企業型」と「地元型」/不満の持ち方が違う/類型別の社会保障/「残余型」の増加/「地元型」は三割台/「大企業型」は二割台/格差の在り方/正社員は減っていない/90年代の変動と「団塊ジュニア」/「コア部分」では変わっていない日本型雇用/予想されていた「団塊ジュニア」の受難/伸びない大学院進学/自営業から非正規労働者へ/労働力の貯水池/二重構造論/人口移動のトレンド/戦後日本史の概観/大企業の「封鎖的労働市場」/日本社会のしくみを探る/

第2章 日本の働き方、世界の働き方

第2章の要点
*ヨーロッパやアメリカをはじめ、日本以外では企業は三層構造をなし、企業横断的に採用や昇進が行われる。
*そこには「職務の平等」の志向はあるが、「社員の平等」はない。
*そこでは、企業横断的な職務の専門能力や、大学院の学位があったほうが有利になる。それに対し、日本は学位よりも「社内のがんばり」が評価される。
*日本では、大学名の競争になり、修士号や博士号の取得のインセンティヴが働かない。その結果、相対的に日本は「低学歴化」しつつある。

//企業の三層構造/「職務の平等」と「社員の平等」/職務(ジョブ)の原理/上になるほど厳しい競争/幹部は修士号・博士号が必須/学位が違うと収入が違う/複線的な制度/「偏差値」は日本だけ?/個室と大部屋/学歴より「社内のがんばり」/学歴と初任給/年功による昇進/日本型雇用のマイナス面/「低学歴化」する日本/歴史的につくられた慣行/

第3章 歴史のはたらき

第3章の要点
*ヨーロッパでは、職種別組合が発達していた。それが職種別の技能資格や職業教育、企業を横断する人材移動にまでつながった。
*こうした労働のあり方は、社会保障や政党のあり方とも結びついて、社会のしくみを作っている。
*そうした慣行は、中世のギルドから直接に発達したのではなく、労働運動のなかで形成されたものである。
*アメリカでは、科学的管理法から職務(ジョブ)の観念が生まれた。しかしそれが広がったのは、戦時期の政策、労働組合の運動、差別撤廃の公民権運動、専門職団体の存在などによってである。
*長期雇用は、必ずしも「日本型雇用」の特徴ではない。企業横断的なルールがないため、企業を横断した労働市場もできない状態が「日本型雇用」の特徴である。

//「横割り社会」のドイツ/技能資格と職種別労働組合/運動が作った類型意識/職種で決まる賃金/「横割り」の社会保障/アメリカで発達した「職務(ジョブ)」/戦争で普及した職務分析/職務の保有権/差別禁止が広めた職務記述書/査定の透明化/職種別団体と専門教育/職種別運動の近代化/企業を越えた基準の有無/長期雇用は日本の特徴ではない/

第4章 「日本型雇用」の起源

第4章の要点
*高度成長前の日本企業にも、三層構造はあった。しかし、職務よりも学歴で処遇が決まっていた点は、他国と異なっていた。
*このしくみの起源は、明治期の官庁制度にある。そこでは、俸給は経済原則や職務ではなく、実質的に学歴と勤続年数によって決定された。
*官庁の「任官補職」原則と、軍隊型の階級制度が、明治期の日本企業に広まった。これは、戦後の日本企業にも職能資格制度という形で残り続けた。
*戦前の職工差別は激しく、彼らに年功制や長期雇用は適用されていなかった。これは学歴による「身分差別」だと受け止められていた。

//学歴による三層構造/企業との「恋愛結婚」/混沌から身分秩序へ/官庁身分制度/身分給としての俸給/「任官補職」の原則/ピラミッド構造/民間企業に波及した官制/学歴と年功による秩序/民間のモデルだった官庁/軍隊型世界観の影響/「身分差別」の秩序/英米との相違/

第5章 慣行の形成

第5章の要点
*新卒一括採用、定期人事異動、定年制、大部屋型オフィス、人事考課などは、いずれも明治期の官庁や軍隊にその起源を求めることができる。
*それが波及した背景は、教育をうけた人材が不足していた明治期の事情だった。
*日本の学校が果たした役割は、企業に対して人材の品質を保証する紹介機能だった。これは他国の場合、職種別組合や学位が果たした機能である。
*ドイツにも、官庁の制度が企業に影響した歴史はあった。しかしドイツの場合、民間の職種別組織や、職員の地位向上運動の存在があったため、日本とは異なる形となった。

//近代ドイツの官僚制と高等教育/新卒一括採用の起源/年功昇進と定期人事異動/職務を明確化したアメリカとプロイセン/「大部屋」の起源/試験成績の重視/陸海軍の「考課表」/陸海軍の「停年」規定/民間に波及した「停年」/「社員」という呼称/新卒採用の「紹介者」だった大学/人材不足から新卒一括採用へ/成績から「人物」へ/制度化した学校紹介/高等教育市場の限界/女性事務員の活用/ドイツとの相違/職種別組織の存在/労働運動の影響/

第6章 民主化と「社員の平等」

第6章の要点
*戦時期の総力戦体制から戦後の民主化のなかで、「社員の平等」への道が開かれた。その背景は、戦争による一体感の高まりと、敗戦後の生活苦による平準化だった。
*戦後の労働運動は、年齢と家族数に応じた生活給のルールを確立した。
*しかし戦前の三層構造は、簡単に崩れなかった。また生活給は、勤続年数とは連動していなかった。労使交渉のなかで、勤続年数を重視する傾向は出てきていたが、「日本型雇用」が完成するのは高度成長期以後である。
*1950年代半ばから、大企業と中小企業の「二重構造」が注目された。大企業で「社員の平等」があるていど達成されたため、代わって大企業と中小企業の格差が目立ってきた反映と考えられる。
*社会保障制度も、こうした二重構造に沿って1950年代後半に制度化した。これによって、「カイシャ」と「ムラ」を基本単位とする制度が作られた。
*1960年代前半までの政府と財界は、職務給と普遍的社会保障、企業横断的労働市場による変革を構想した。しかし経営者たちは企業横断的なルールの導入を嫌った。

/愛国心と「差別撤廃」/企業別混合組合の台頭/差別撤廃と「社員」/年齢と家族数で決まる生活給/軍隊経験の影響/日本型の「紛れのないルール」/持続した三層構造/労働者まで広がった資格制度/「能力」としての勤続年数/「同一労働同一賃金」と「経験年数」/年功給の内部と外部/二重構造論の出現/「地元型」「残余型」の形成/占領軍と職務給/普及しなかった職務給/西欧型社会を志向した政府/横断的基準を嫌った企業/

第7章 高度成長と「学歴」

第7章の要点
*進学率の上昇は、中卒就職者を減少させ、従来の三層構造の維持を困難にした。 *企業は従来の構造を維持しようとし、政府に実業教育の普及を要望したが、進学率の上昇を止められなかった。 *戦後の労働運動によって長期雇用が定着したため、採用が慎重化した。そして、学校から情報が得られる新卒一括採用が、現場労働者レベルまで拡張した。 *中卒者が不足し、高卒者が現業員に配置され、大卒者も販売などの職に就くようになった。これらは離職率の増大や学生叛乱など、社会不安をもたらした。 *こうした一連の変化に苦しめられた企業は、三層構造を解消し、全員を「社員」とした。代わりに導入されたのは、「能力」によって全社員を査定し、「資格」を付与していく職能資格制度だった。 *職能資格制度は、戦前の官庁・軍隊型のシステムの延長であり、人事担当者たちもそれを自覚していた。

//教育改革の衝撃/学歴制限効果/政府の進学抑制策/民衆の反応/学校紹介の拡大/一般化した新卒一括採用/大卒者の急増/大卒労働市場の変質/高学歴忌避と離職率増加/昇進の遅れとポスト不足/「同一学歴者の同一処遇」/軍隊型の資格制度/定期人事異動と女性定年制/経営が握った「能力」評価/方針が出せなかった労組/「能力主義」と軍隊経験/

第8章 「一億総中流」から「新たな二重構造」へ

第8章の要点
*大企業正社員の量的拡大は、1974年でほぼ止まった。また大学・短大の定員もこの時期から抑制された。そのため、増えなくなったパイの奪い合いが、受験競争の激化となって表れた。 *とはいえ1970年代後半は、もっとも格差の少ない時期であった。その状態は、農家と自営業がさほど減少していなかった一時的状況に支えられていた。 *企業は「日本型雇用」の重荷に苦しみ、人事考課の厳格化と、出向・非正規・女性などの「社員の平等」の外部を作り出した。 *1980年代に、従来の大企業と中小企業の二重構造に代わって、正社員と非正規雇用の二重構造が注目され始めた。 *1990年代以降、「日本型雇用」の改革や成果主義の導入が唱えられたが、基本的な慣行は変わらなかった。日本の雇用慣行は、その適用対象を限定しながら、コア部分では維持されている。

/ジャパン・アズ・ナンバーワン/量的拡大の終わり/学校の序列化/残余の形成/「排他的生き残り競争」/「一億総中流」社会/労働力の高学歴化と高齢化/人事考課の強化/「外部」を作りだした企業/中小企業で増えた非正規労働者/自営業から非正規労働者へ/進学率の上昇と「ロストジェネレーション」/変わらなかった「日本的経営」/「成果主義」の形骸化/

終章 「社会のしくみ」と「正義」のありか

{ここまで、日本社会のしくみの成立について述べてきた。各章の内容に沿って、本書の内容を確認しておこう。
① 「大企業型」は、社会全体の構造を規定している。1980年代以降、「地元型」から「残余型」への移行がおきているが、「大企業型」はさほど減少していない。 ② 企業を超えた横断的基準の不在が、日本型雇用の最大の特徴である。 ③ 他の社会における横断的基準は、職種別労働組合や専門職団体の運動によって形成されてきた。 ④ 近代日本では、「官僚制の移植」が他国より大きかった。その背景は、政府が近代化において突出していたことである。 ⑤ 「官僚制の移植」はどの社会でもみられた現象だが、他国では職種別労働運動などがこうした影響を少なくしていた。 ⑥ 戦後の労働運動と民主化によって、長期雇用や年功賃金が現場労働者レベルに広まった。これが社会の二重構造を生みだし、「地元型」と「残余型」を形成させた。 ⑦ 日本では「学歴」のほかに、能力の社会的基準がなかった。そのため、企業の学歴抑制効果と、企業秩序の平等化/単線化がおきることになった。 ⑧ 「大企業型」の量的拡大は、石油ショック後は頭打ちとなった。その後は非正規労働者の増大、人事考課や「成果主義」による厳選などがあったが、日本型雇用はコア部分では維持されている。 日本では企業と地域を横断した労働運動や専門職運動が弱く、横断的な労働市場や階級意識が形成されなかった。「カイシャ」と「ムラ」を社会の基礎とみなす意識と、現存する不平等を階級間ではなく企業間の格差とみなす意識が生じたのはそのためである。・・・}

//雇用レジームの比較/日本の特徴/福祉および教育/戦後日本の社会契約/1990年代の変化/社会のルール/透明性の向上/あなた自身の結論/

あとがき
参考文献

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December 19, 2023

Thomas Kuhn 『The Structure of Scientific REVOLUTIONS』

アマゾンで買いました。(2023年4月23日注文)

大昔に日本語訳で読んだかも。内容的には薄い。パラダイムという言葉を普及せしめた功績?はある。山本義隆のほうが断然深いしおもしろい。


書名:The Structure of Scientific REVOLUTIONS forth edition
著者:Thomas S. Kuhn
出版:The University of Chicago Press


《 Contents 》


Introductory Essay by Ian Hacking


Preface


Ⅰ Introduction: A Role for History


Ⅱ The Route to Normal Science


Ⅲ The Nature of Normal Science


Ⅳ Normal Science as Puzzle-solving


Ⅴ The priority of Paradigms


Ⅵ Anomaly and the Emergence of Scientific Discoveries


Ⅶ Crisis and he Emergence of Scientific Theories


Ⅷ The Response to Crisis


Ⅸ The Nature and Necessity of Scientific Revolutions


Ⅹ Revolutions as Changes of World View


Xl The Invisibility of Revolutions


Xll The Resolution of Revolutions


XIII Progress through Revolutions


Postscript—1969


Index

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December 07, 2023

『春秋左氏伝(上)』

この本はほぼ間違いなく1989年に大阪の旭屋書店で購入。

書名:春秋左氏伝(上)
訳者:小倉芳彦
出版:岩波文庫(1988年11月第1刷)

《目次》

隠公 722 B.C.-712 B.C.

桓公 711 B.C.-694 B.C.

荘公 693 B.C.-662 B.C.

閔公 661 B.C.-660 B.C.

僖公 659 B.C.-627 B.C.

文公 626 B.C.-609 B.C.

宣公 608 B.C.-591 B.C.

列国大事索引

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